アフリカに近い言語ほど音素が増える?アフリカから遠くに位置する日本の言語は音素が少ない?(1-2)

アジア

人類発祥の地であるアフリカから遠ければ遠いほど音素が少ない言語になるという話があるようです。確かに日本の言語は音素が少ない言語であり、アフリカからは遠い位置にあります。音素とはどのようなものなのか、そして世界各国の音素の数を比較してみましょう。

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音素とは

言語を構成する音声の最小の単位とも言えます。また言語学や音韻論では、異なる音だとしても、各々の言語の中で同じと見なされる音の集まりのことを音素と言うそうです。例えば日本語で「あ」と何度か発したとします。その場合に全ての「あ」が厳密に同じ音というわけではありません。しかし日本人にはその似通った数々の音が「あ」と認識されることになります。

日本語の音素の数

22個とも、24個と諸説あります。ただし多くの人が唱える数は23個のようです。具体的には母音が5個(/a/, /i/, /u/, /e/, /o/)、子音が13個(/k/, /s/, /t/, /c/, /n/, /h/, /m/, /r/, /g/, /z/, /d/, /b/, /p/)、その他に分類されるものが5個(/j/, /w/,/n/, /q/, /h/)になります。

世界の祖語はアフリカの言語?

アフリカに住んでいた太古の人類の言語が、現在の世界にある無数の言語の根っこになっているという説が挙がっています。また言語を通したコミュケーションの手法はアフリカで生まれてから、他の地域に広がったのではないかとも言われているようです。

ある大所帯の群れから、分派した小規模の群れは遺伝的な多様性や複雑性が緩やかに消えていく、もしくは突然変異が起こりやすいという考え方があります。確かに音素も同様にアフリカから離れている地域ほど減少しているようにも見えます。まるで遺伝子と音素が呼応し合っているかのようです。

遺伝と音素

実際アフリカに住む人々は非常に多種多様な遺伝子を有しており、マサイの人々のような背が高い地域もあれば、ピグミーの人々のように非常に背が低い地域もあります。通常アフリカの人を思い浮かべる時、鼻に関しては横に広がり鼻の穴が大きい人を想像する人が多いかもしれません。

しかしこの特徴はアフリカの全ての人がそうではなく、鼻の形一つ注目してみても非常に多様性があり、コーカソイドのような鼻の人も当然います。逆にコーカソイド(北アフリカ、ヨーロッパ、西アジア、インドに多い)の人々はアフリカの人々と比べると遺伝子パターンはそれほどバリエーションがある訳ではありません。

ちなみにサハラ砂漠より南にある地域で話される言語の音素は、他の地域を比較すると圧倒的に多いです。このことからサハラ砂漠より南に位置する地域で人類は長い間定住し、ある程度時を経てから他の地域へ移り住んで行ったのかもしれません。

続きはこちら

アフリカに近い言語ほど音素が増える?アフリカから遠くに位置する日本の言語は音素が少ない?(2-2)
アフリカの距離と音素の関係に対して、例外となるような音素の多い地域もありました。そこで例外となった言語を持つ地域の原因について考察していきます。(1-2)では音素とはどのようなものなのかついて述べていきました。(2-2)では実際に世界各地の...
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