【6/5生まれ】ケインズの名言3選/対フリードマン

ブリテン諸島

ケインズ
「資本主義とは、最も意地悪な人々が、
最も意地悪な動機で行動することが、
なぜか私たち全員の利益になるという
驚くべき信念である。」

 

フリードマン
「自由市場システムの大きな美徳は、
誰かの動機に関心を持たず、
行動が平和的である限り、
それを社会全体の利益に変換する点にある。」

 

 

ケインズ
「おそらく、私たちが何か前向きな行動を
取る決断の大部分は、その結果が
これから多くの日々にわたって現れるとしても、
定量的な利益と定量的な確率を掛け合わせた
加重平均の結果ではなく、
アニマル・スピリット――つまり、
不作為ではなく行動への自発的な衝動――
の結果としてのみ下されるのである。」

 

フリードマン
「平等を自由の前に置く社会は、
どちらも手に入れられない。
自由を平等の前に置く社会は、
その両方を高い程度で得ることができる。」

 

 

ケインズ
「政府のいずれかの形での借り入れは、
いわば自然の処方であり、
現在のような深刻な不況において、
生産が完全に停止するほどの
企業の損失を防ぐためのものである。」

 

フリードマン
「政府が善意のもとに経済を再編したり、
道徳を立法化したり、
特定の利益団体を助けようとすると、
その代償として非効率、意欲の喪失、
自由の喪失が生じる。
政府は、積極的なプレーヤーではなく、
レフェリーであるべきだ。」

ジョン・メイナード・ケインズは、イギリス出身の経済学者で、現代経済学に大きな影響を与えた1人です。身長2メートル近い大男で鋭い知性で知られたケインズは、1929年の世界大恐慌をきっかけに、従来の自由放任主義に修正を加える形で、理論を打ち立てました。

彼は、経済が不況に陥ったとき、市場の「見えざる手」に任せるのではなく、政府が財政支出や公共投資を通じて積極的に需要を生み出す必要があると唱えました。この思想は「ケインズ経済学」として広まり、アメリカのニューディール政策以降、各国の福祉国家・積極財政政策の理論的支柱となりました。戦後の欧米諸国の経済政策にも深く根付くことになります。

ケインズは「アニマル・スピリット(人間の衝動的行動)」という概念を通じて、経済は数式だけでなく人間の心理によっても動くものだと喝破しました。

その一方で、ケインズの思想は、フリードリヒ・ハイエクやミルトン・フリードマンといった自由主義経済学者から激しく批判されました。ハイエクは政府の介入が自由と秩序を脅かすと主張し、フリードマンは貨幣供給の安定管理こそが最も重要であると説きました。ケインズと彼らの対比は、20世紀経済思想の対立軸とも言えます。

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