【7/28生まれ】フォイエルバッハとイブン・アラビーの名言3選

西ヨーロッパ

フォイエルバッハ
「現代という時代は、
記号をそれが指し示すものよりも、
模造品を本物よりも、幻想を現実よりも好む。
――幻想だけが神聖とされ、
真実は卑俗なものとされている。
いや、それどころか、真実が薄れ、
幻想が強まるほどに
“神聖さ”も高まるとされているのだ。
その結果、最大限の幻想こそが、
最大限の神聖さと見なされるようになってしまった。」
アラビー
「この世界は幻想であり、真の実在ではない。
これこそが「想像」と呼ばれるものである。
あなたは、“世界は絶対者とは
別個で独立した実在である”と想わされている。
だが、実際にはそうではない。
感覚の世界において――影がそれを生み出した人物に
必ず付随しているように――、
本質から切り離された存在など、
あり得ないということが、
あなたには見えないだろうか?」

フォイエルバッハ
「神という観念とは、
あらゆる疑問を抑え込むことで
“解決したことにしてしまう”無知である。」
アラビー
「無知な者は、自らの無知を見ようとしない——
その闇の中で心地よく浸っているからだ。
そして知ある者もまた、
自らの知識を意識しない——
その光の中で自然に包まれているからである。」

フォイエルバッハ
「最初の哲学者たちは天文学者だった。
天は人に思い出させる――人間は、
ただ行動するためだけでなく、
「熟考する」ためにも運命づけられているのだと。」
アラビー
「自然の世界は、多くの形が
ひとつの鏡に映し出されたものから成る——
いや、むしろ、
ひとつの形が多くの鏡に映っているのだ。」

ルートヴィヒ・フォイエルバッハは、ドイツの哲学者であり、宗教批判と人間中心の哲学(人間学)を提唱した思想家です。代表作『キリスト教の本質』では、ヘーゲルの絶対的観念論が持つ抽象性・体系性を批判し、感覚的で具体的な人間の存在を重視する唯物論的立場を取ります。その思想はマルクスやエンゲルスにも大きな影響を与えました。「人間とは食べるところのものである」とも述べ、精神だけでなく物質的側面を含めて人間の本質を捉えようとした哲学者です。

イブン・アラビーは、イスラム世界を代表する神秘思想家・哲学者・詩人であり、スーフィズム(イスラム神秘主義)の最も深遠な理論家の一人です。スペインのムルシアに生まれ、旅をしながら多くの著作を残しました。代表作には『叡智の宝石(フスース・アル=ヒカム)』や『マッカ啓示録(アル=フトゥーハート・アル=マッキーヤ)』があり、哲学・神学・詩・象徴の融合によって、イスラム思想に大きな影響を与えました。

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