時代も大陸も思想も異なる二人の思索が交差するとき、そこには、“人間とは何か”という問いが、冷たく、そしてあたたかく浮かび上がってきます。
名言6選
ヒューム
「美は物自体の性質ではない。それは、それを観察する心の中にのみ存在し、それぞれの心が異なる美を認識する。」
タゴール
「美とは、愛の眼差しで見た現実にすぎない。」
ヒューム
「一般的に言えば、宗教の誤りは危険であり、哲学の誤りはただ滑稽である。」
タゴール
「もし宗教が、精神的理想の顕現ではなく、聖典や外面的な儀式を重視するならば、それは他の何よりも平和を乱すものである。」
ヒューム
「政府は意見の上に成り立っている。この原理は、最も専制的で軍事的な政府にも、最も自由で民主的な政府にも当てはまる。」
タゴール
「哲学なき政治、感性なき知性、労働なき富、この三つが国家崩壊の要因なり。」
ヒューム
「理性は情念の奴隷であり、そうあるべきであって、それ以外のいかなる役割を担うこともできない。
たとえ、誰かが“世界の全滅”を“自分の指がかすり傷を負うこと”よりも望んだとしても、それが理性に反しているとは言えない。」
タゴール
「理性だけの心は、刃だけのナイフのようなものだ。それを使う者の手を傷つける。」
ヒューム
「すべての社会において、人々は互いに非常に強く依存している。」
タゴール
「”人びと”は残酷だが、”ひと”は優しい。」
ヒューム
「太陽が明日昇らないという命題は、昇るという主張と同じくらい理解可能であり、矛盾を含まない。」
タゴール
「人生から太陽が消えたからといって泣いてしまえば、その涙で星が見えなくなってしまう。」
デイヴィッド・ヒューム/ラビンドラナート・タゴール
片や、道徳は理性ではなく感情に基づくものだとし、因果関係も人間が習慣的に物事を連想することによって生じる、主観的な概念にすぎないと主張したスコットランドの哲学者。
そして、ロックやホッブズと並ぶ経験論者として知られ、アメリカ建国の父たちにも影響を与える事になります。懐疑的な思想は、カントに大きな衝撃を与え、「独断のまどろみから目覚めさせた」とまで言わしめました。
もう一方は、インドの宗教や伝統に加え、西洋の思想も取り入れ、独自の宗教観を築いたインドの詩人。
彼はガンディーに『マハトマ』(偉大な魂)という尊称を贈りました。アインシュタインとは“真理と美”をめぐって語り合い、東西の知を結ぶ架け橋ともなりました。
また、アジア人初のノーベル文学賞を受賞し、インドとバングラデシュ両国の国歌の作詞者としても知られます。