「すべてが間違って行われているとき、黙っているのは難しい。しかし、怒りを抑えられるほど、あなたの優位は大きくなる。そうすれば、あなた自身が正気を失うこともない。」
「私が何をしているか気になるのかい? 実は、私もよく分からない。朝が来て、太陽が輝き、夕方になって、私は眠る。何をしたのか、何をしているのか、何をするつもりなのか、すべてが私には混乱と困惑に満ちている。君は、秋に木から落ちた葉になって、本当に戸惑ったことがあるかい?そんな感じなんだ。」
「砂漠は、どんなオールにも浸されない海である。」
「反乱に対して戦争を仕掛けるというのは、ナイフでスープを食べようとするようなもので、面倒で遅々として進まない。」
「戦術の9割は確実で、書物で教えられる。だが、残りの理不尽な1割は、池の上を閃光のように飛び去るカワセミのようなものだ。それこそが、将軍の資質を測る試金石なのだ。」
「あなたの成功は、それに注いだ精神的努力の量に比例する。」
「すべての人間は夢を見るが、平等には夢見ない。夜、心の奥の埃っぽい隅で夢を見る者たちは、朝になってそれが空虚だったと気づく。だが、昼に夢を見る者は危険だ。彼らは目を開けたまま夢を見て、それを現実にするために行動するからだ。」
「私は真実よりも嘘が好きだ。特に、それが私についての嘘なら、なおさらだ。」
トーマス・エドワード・ロレンスは、イギリスの軍人・考古学者・作家。「第一次世界大戦中、中東を支配していたオスマン帝国に対するアラブ人の反乱を支援し、ゲリラ戦を指導しました。彼の波乱に満ちた生涯は、後に映画『アラビアのロレンス』で描かれ、世界的に知られるようになりました。
中東での活動を通じて現地の人々と強い信頼関係を築き、戦後はその経験をもとに書かれた著書『知恵の七柱』で高く評価されました。詩的かつ哲学的な言葉を多く残し、今なおカリスマ的な伝説的人物として語り継がれています。