「買い手さえ見つかれば、ロンドンすら売っていただろう。」
9月8日生まれ。リチャード1世の名言3選
「もし彼(ジョン)の悪意がなければ、私を帰国させることもなく、私は聖地全体を取り戻せたであろう。だが私が囚われの身となった時、彼は私をそこに閉じ込めておこうと企み、私の領地を奪おうとしたのだ。」
「我らは、神への愛とその御名誉を、自らのものよりも、また多くの領土の獲得よりも上に置く。」
リチャード獅子心王

【9/8生まれ】リチャード1世の名言3選 #リチャード獅子心王 #十字軍 #中世ヨーロッパ #ライオンハート
◯music credit: audionautixsong: Majestic Piano音楽素材提供Free Production Music by Jason Shaw AudionautiX.com
リチャード1世は、プランタジネット朝の国王で「獅子心王」の異名を持つ勇猛な王です。第3回十字軍の総大将として聖地に遠征し、イスラムの英雄サラディンと互角に渡り合いました。しかし帰国途中で神聖ローマ皇帝ハインリヒ6世に捕らえられ、巨額の身代金を支払うまで幽閉されることになります。その不在の間、弟ジョンはフランス王フィリップ2世と手を結び、兄の領地や王位を狙って暗躍しました。
またリチャードは在位中ほとんどを戦場で過ごし、イングランドに滞在した期間はわずか半年ほどしかありませんでした。戦費調達のために領地や特権を次々に売り払い、「ロンドンすら売ってしまう」と豪語した逸話はその象徴です。
勇敢さと無鉄砲さを兼ね備えたリチャード1世は、今なお「騎士道の王」として伝説的な存在となっています。
さらに、イングランド王でありながらリチャードは英語をほとんど話せなかったとも伝えられています。
幼少期を過ごしたのはフランス南西部アキテーヌ地方で、彼の生活と言語環境はフランス語やラテン語に根差していました。また戦の化身のような印象がありますが、詩や文学を嗜むほど教養豊かであったとも言われています。
実は、当時は英語はあくまで庶民の言葉であり、王侯が学ぶものではなく、むしろイングランド王がフランス語を話すのはごく当然だった様です。