皆さんは、「カエサルの名言」と聞いて、まずどんな言葉が思い浮かびますか?
カエサルには多くの名言が伝えられていますが、実はその中には――
シェイクスピアの戯曲でのセリフだったり、出典が不明なまま「カエサルの言葉」として知られているものも少なくありません。
本当に彼自身が語ったのかどうかを厳密に見極めるのは、正直なところ難しい部分もあります。
今回は、そうした言葉も含めて、【人物像】【人の見極め】【戦】などのテーマ別に整理してご紹介します。
史実か創作かに思いを巡らせながら、カエサルの人物像にも少し近づいてみましょう。
【人物像】
「私と同じ年頃のアレクサンドロスが、
すでに多くの民族を支配していたというのに、
私はまだ何の輝かしい成功も収めていない――
これは嘆かわしいことだと思わないか?」
「私は、死を恐れるよりも、
名誉という名を愛している。」
「来た、見た、勝った。」
【人の心理】
「目に見えないもの、
手の届かないものこそ、たいていの場合、
人々の心をより激しくかき乱すのだ。」
「ほとんどの人間は、
自分が信じたいと望むことを
喜んで信じるものである」
「結局のところ、
人は周囲が信じる自分の姿から逃れられず、
その通りの存在になってしまう。」
【人の見極め】
「死を志願する者を見つけるのは簡単だ。
しかし、痛みに耐えて
じっと我慢できる者を見つけるのは、
はるかに難しい。」
「最大の敵というものは、
お前が最後まで探そうとしない場所に
潜んでいるものだ。」
「ブルータスお前もか。」
【流儀】
「どうしても法を破らねばならないのなら、
それは権力を奪取するために限るべきだ。
それ以外の場合には、法を守れ。」
「あらゆることにおいて、
経験こそが最良の教師である。」
「ローマ人には、
武装した敵から条件を
受け入れるという習慣はない。」
「国境の外で行われる盗賊行為には、
恥の意識はまったくないとされ、
そうした行為は若者を鍛えるため、
また怠惰を抑えるためになされているのだと、
彼らは主張する。」
【戦】
「臆病者は
死を前にして魂を引きずられるが、
勇敢な者はそれにすら気づかない。」
「どれほど勇敢な者であっても、
予期せぬ出来事には心を乱される。」
「訓練がなければ、知識が得られない。
知識がなければ、自信を持てない。
自信がなければ、勝利はない。」
「戦において、重要な出来事というのは、
些細な原因から生じるものである。」
「運命というものは、
日常のあらゆる事柄においても、
特に戦において最も力を持つ。
そして、それはほんのわずかな瞬間で、
大きな変化を引き起こすのだ。」
「賽は投げられた。」