【3/29生まれ】スールトの名言2選

西ヨーロッパ

スールトはパン屋、フランス外人部隊、大元帥、首相、稀代の戦略家と様々なキーワードが浮かぶインパクトのある人物です。

 

1769年3月29日 – 1851年11月26日

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

スールトとは

彼はフランスの軍人・政治家で、ナポレオン戦争期に活躍しました。弁護士になる教育を受けましたが、父を失いフランス王国陸軍に入隊する事になります。一時期は軍を辞めパン屋になろうとした事もありますが、軍に復帰し、史上6人しかいないフランスの大元帥まで登りつめました。また、1831年から現代まで続くフランス外人部隊の創設に関わった人物でもあります。

卓越した戦略家として知られ、アウステルリッツなどで重要な役割を果たします。王政復古期から七月王政期にかけてフランス政治に影響を与え、首相として3期務めました。

彼の名言として取り上げてられるているものは、少ないですが、有名な言葉を2点挙げます。

「私が耐え抜いている事に耐えられない者は、後方の駐屯地に置いていく。耐えられる者こそが、世界を征服するにふさわしいのだ。」

この言葉は、スールト自身の戦場での哲学、極限状況における耐久と選別の論理を端的に表していると言えるでしょう。

ただしナポレオンのスールトにおける評価は微妙なニュアンスを含みました。「彼は決して偉大な事を成し遂げなかった。彼の助言は信頼に値したが、実行においてはお粗末だった。」と評しています。また、他の者たちを評する場合にスールトと比較して述べられる事が多い事からも、トップクラスの人物というより、ナポレオンは彼を基準として捉えている様にも見えます。
ただ、ナポレオンより他国であるイギリス人からの評価は高かったとも言われています。

スールトは貴方の目からどのような人物に映るでしょうか?
またスールト自身も当時の人々を評価した名言を残しています。

「現在、世界には、我々が正当に偉大と認定できる人物が三人しかおらず、三人ともイスラム主義に属している: アブド・アルカーディル、ムハンマド=アリー、そしてシャミールである。」

この名言は、ナポレオン亡き後、同時代のヨーロッパに彼らに匹敵する人物が乏しいと感じ発した言葉だったかもしれません。当時イスラム世界から現れた3人の指導者は、それぞれ強大な帝国に対抗したり自ら近代国家を築こうとする並外れた力量を示しています。スールトはフランスの軍人として敵味方を超えた軍人への敬意を抱き、もしくは嘆きとしてて彼らを称賛したのかもしれません。

スールトと他の元帥たちに

スールトはナポレオンの元帥たちの中でも、「最も現代的で、最も政治家らしい将」だったのかもしれません。
軍事と政治の両面で存在感を示し続け、ナポレオン帝政、王政復古、七月王政と、柔軟な変節ぶりで生き残り続けました。
強力なカリスマ性を持つナポレオンの配下には個性的な人物が集っていました。
スールトは軍人として優秀でありながら、ダヴーのような忠誠心、ネイのような勇敢さ、ミュラのような騎士とは一線を画し、「理性と野心」をもって行動している様にも映ります。この時代の勝ち組と言われる人物として、フランス平民からスウェーデン国王となったベルナドットも挙げられますが、二人の共通点はリアリストであったと言えるでしょう。
ただし、ベルナドットは立場そのものを変えて全く新しい自分を作った脱皮型で、スールトは国内での柔軟な転向型のリアリストにも見えます。

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク
西ヨーロッパ

寄付(donation)

タイトルとURLをコピーしました