「自由が語られるとき、実際には私的利益の主張ではないかどうか、常に注意して観察せねばならない。」
8月27日生まれ。ヘーゲルの名言3選
【矛盾】
「世界の真の悲劇とは、善と悪との衝突ではない。二つの正義の衝突である。」
「神とは、あらゆる矛盾が流れ込む下水溝のようなものである。」
「悪とは、それを周囲に見いだす視線そのものに宿っている。」
「抽象を現実に貫徹させることは、現実を破壊することである。」
【学び】
「ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏と共にようやく飛び始める。」
「学習者は常に欠点を見いだすことから始めるが、学者はあらゆるものの積極的な価値を認める。」
「独立への教育は、若者が早くから自らの良識と理性に従う習慣を身につけることを要求する。学びを単なる受動性や暗記作業とみなすのは、教育をきわめて不完全に理解しているにすぎない。」
「歴史においては、過去にあったこと、現にあることに関心がある。しかし哲学においては、過去や未来に属するものではなく、今も永遠に存在するもの──つまり理性に関心がある。」
【理性】
「理性的なものは現実的であり、現実的なものは理性的である。」
「理性は力強いと同時に狡猾である。その狡猾さとは、主として媒介的な働きにある。理性は対象をその本性に従って相互作用させることで、直接干渉することなく、理性の意図を実現するのである。」
「理性的に世界を見る者に対して、世界もまた理性的に応える。」
「世論から独立していることは、何か偉大なものを成し遂げるための第一の形式的条件である。」
「靴が自分に合うかどうかを知るために靴職人である必要はない。同様に、普遍的な関心事を知るために専門家である必要は少しもない。」
「真理はテーゼ(命題)にもアンチテーゼ(反命題)にも見いだされない。それらを和解させる新たに生まれる総合(シンテーゼ)にこそ見いだされる。」
【社会】
「貧困そのものが人を群衆(ラバーレ)にするのではない。貧困に加えて、富める者や社会や政府に対する心の憤激が伴ったときに、群衆が生まれるのである。」
「歴史は幸福の土壌ではない。幸福の時代はそこにおいて空白のページである。」
「大事件の重圧のただなかでは、一般原則は何の助けにもならない。」
「人類の幸福への胸の高鳴りは、しばしば狂気じみた自己愛のうわ言へと移り変わる。自らの堕落を他のものに投影しようとし、それを外にある別のものとして見なし表現しようとすることで、自らを破滅から守ろうとするのである。」
【有限】
「有限なものに対してあまりに潔癖すぎる人間は、決して現実に到達せず、抽象に留まり、その光は消え去る。」
「限界を自覚することは、すでにそれを超えていることである。」
「有限なものの本性とは、その滅びの種子を本質として抱くことである。誕生の時は死の時である。」
「愛したいのなら仕えねばならない。自由を望むのなら死なねばならない。」
「ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏と共にようやく飛び始める。」
ミネルヴァ:知恵の女神
梟:知恵の象徴
黄昏:物事がすでに終結に向かう時。
※哲学は、出来事や時代が終わり、現実が成熟して初めて「振り返る」ために立ち現れるものであり、未来を先取りして示すことはできない。哲学の働きは事後的である。