「憧れとは、遠くにあるものが近くにあるときの苦悩である。」
9月26日生まれ。ハイデガーの名言3選
【存在】
「人はみな他者であり、誰一人として自分自身ではない。」
「存在の理解それ自体が、ダザイン(現にそこにあること)の存在の規定である。」
「我々は内に空間を作る。存在が語りかけることができるように。」
「ドイツ語は“存在”を語る。他のすべての言語は、単に存在“について”語るに過ぎない。」
【選択】
「恐れや他者の期待によって自分の運命の境界線を決めてはならない。運命は変えることはできないが、挑戦することはできる。人は多くの人として生まれ、一人の人として死んでいくのだ。」
「現実とどう向き合うかは、一つの選択である。」
「もし私が死を自らの人生に取り込み、それを認め、真正面から向き合うならば、私は死の不安や人生の卑小さから解放されるだろう──そしてそのとき初めて、私は自由に自分自身となれる。」
【思考】
「問いかけること、それが思考の敬虔さである。」
「思考が始まるのは、理性が何世紀にもわたり賛美されてきたものの、実は思考の頑なな敵であると知ったときである。」
「よく知られている事物のなかにこそ、なお考えるに値するものが潜んでいる。」
「思うとは、一つの思考に自らを限定することである──その思考は、ある日、世界の空に星のように止まり、輝くのだ。」
「偉大な思考をする者は、しばしば偉大な誤りを犯す。」
「もしニーチェの思考において、西洋思想の伝統全体が決定的なかたちで収束・完成しているのだとすれば、ニーチェとの対峙は、それまでのすべての西洋思想との対峙であることになる。」
【技術と社会】
「我々はどこにいても、技術に縛られ不自由である。それを熱烈に肯定しようと否定しようと同じだ。最悪なのは、それを“中立”なものとみなすときだ。この見方こそが、技術の本質に対して我々を完全に盲目にしてしまう。」
「多くの場所で、特にアングロサクソン諸国では、ロジスティクスが今日唯一可能な厳密な哲学の形態と見なされている。なぜならその結果と手続きが、技術的宇宙の構築に確実な利益をもたらすからだ。アメリカなどでは、未来の正統な哲学はロジスティクスだけだという見解が、今日知的世界を支配し始めている。」
【支配・依存】
「人間は自らが言語の支配者であり創造者であるかのように振る舞う。しかし実際には、言語こそが人間の支配者である。」
「小さき者は常に大いなる者に依存している。彼らが“小さい”のは、独立していると思い込んでいるからだ。偉大な思想家とは、他の偉人たちの仕事において最も偉大なものを聴き取り、それを独自に変容させられる者である。」
【考え方】
「境界とは、何かが止まる地点ではなく、そこから何かが始まる地点である。」
「自由は、背負うべき重荷があるところにしか見出せない。創造的な業績において、この重荷は常に命令と必要性を意味し、それは人の気分を重苦しい憂鬱にする。すべての創造的行為は憂鬱の気分のなかに宿る。しかし、すべての憂鬱な人が創造的である、という意味ではない。」
「教えることは学ぶことよりも難しい。なぜなら教えるとは、“学ばせること”を意味するからだ。本物の教師は、実のところ“学び”以外の何も学ばせはしない。だからこそ、その態度は往々にして『何も学べなかった』という印象を与える──もし我々が“学ぶ”ということを、単に有用な情報の獲得だと急に理解してしまうならば。」
「“現象学”とは──現れ出るものを、それが自ら現れる仕方で、自らから見えるようにすることを意味する。」
「『アリストテレスの人生とは何か?』答えはただ一文──『彼は生まれ、考え、死んだ。』残りはすべて純然たる逸話に過ぎない。」