メスメル
「自然は、人間を癒し、健康を保つための普遍的な手段を提供している。」
リンネ
「自然を研究する人間は、神の無限の知恵に触れるのである。」
メスメル
「曖昧さは、意識のある心を混乱させる。」
リンネ
「知識の明確さは、分類によって得られる。」
メスメル
「“動物磁気”という表現で私が意味するのは、自然の普遍的な作用の一つであり、それが私たちの神経に働きかけることで、人間を癒し、健康を保つための普遍的な手段となるものである。」
リンネ
「植物は動物に栄養を与え、動物は植物を豊かにする。これは自然の相互依存だ。」
5月23日は、偶然にもユニークな天才が2人生まれていました。最後に、ともに18世紀に活躍した自然探求者2人の簡単な説明をお届けします。
フランツ・アントン・メスメルは、目に見えない「動物磁気」という自然の力が人間の神経に作用し、癒しや健康をもたらすと考えたオーストリアの医師で、その思想はのちの催眠療法にも影響を与えました。
メスメリズムは19世紀のユーゴー、ゴーティエ、ネルヴァルといった多くのフランス文学者に影響を与え、バルザックは『ユルシュール・ミルエ』でその思想を描いています。
また、「mesmerise(メスメライズ)」という英単語は「催眠術にかける」「幻惑してうっとりさせる」という意味で、メスメルの名に由来します。
さらに、彼は若きモーツァルトのパトロンでもあり、芸術の発展にも間接的に大きな貢献を果たしました。
カール・フォン・リンネは、植物や動物を厳密に分類する体系を築き、「分類学の父」と称されたスウェーデンの博物学者です。植物を「属名」と「種名」で表す二名法を考案し、学名の基礎を築きました。現生人類に「ホモ・サピエンス」という学名を与えたのもリンネです。
一方で、人間味あふれる一面もありました。「みだらな分類法」だと批判し、嫌がらせをしてきたジーゲスベックに対し、報復として雑草にその名をつけるというエピソードも残されています。また、自ら愛した植物には「リンネソウ」と名付けるなど、命名に個人的な感情を込めることもありました。
彼の業績はルソーやゲーテに称賛され、作家ストリンドベリには「たまたま博物学者になった詩人」と評されています。