ミラボーについて
1749年3月9日 – 1791年4月2日
ミラボーは、「政略のミラボー」の異名を持つ
フランス革命初期の代表的な政治家・弁論家です。
若い頃は放蕩生活を送るロクでなしでした。
しかし、いつからか政治への関心を深めていきます。
演説の才能もあり、
1789年の三部会では第三身分の代表までになり、
革命の初期に重要な役割を果たすことになります。
彼は立憲君主制を支持し、
国王ルイ16世と秘密裏に交渉を試みましたが、
政敵の過激化により影響力を失いました。
「人間はリンゴのようなもので、積み上げると腐る。」
リンゴからは、エチレンガスが比較的多く出ています。
エチレンガスは、他の果物を追熟(植物の成長であり老化)させる効果があり、
周囲のリンゴや他の果物腐敗を促進させます。
「リンゴを積み重ねると腐る」という現象は、
人間社会においても、
個人が過度に密集し抑圧されることで、
自由が失われ、道徳的・社会的に堕落することを
暗示していたのかもしれません。
ただ名言で使用されているhommesという単語は、
男性を表す単語でもある為、
「男性はリンゴの様なもの〜」と捉えた場合、
また違った意味合いになり新たな深さがあります。
解釈次第では、様々な考え方が出来る名言とも言えます。
「私はよく、死は自然の最も美しい発明だと考えてきた。しかし、それが私たち自身に降りかかるときは別だ。」
あなたは「死」を外側と内側から見た時、どのように捉えているでしょうか?
ミラボーのこの名言は、死に対する二重の視点(理性的理解と個人的恐怖)を見事に表現したものです。
歴史的背景を考えると、彼が革命期の混乱の中で、
死と常に隣り合わせの状況にあったことが
この言葉に影響を与えた可能性があります。
この言葉は現代においても共感できるものであり、
多くの人が「死は自然の一部」と頭では理解しながらも、
いざ自分の死が近づくと違った感情を抱くことを示唆しています。
ミラボー自身の人生、フランス革命という激動の時代、そして人間の普遍的な心理が、この短い言葉の中に凝縮されているのです。
「短い不在は恋を活気づけるが、長い不在は恋を滅ぼす。」
はじめに、
日本ではミラボーの最も有名な名言として広まっておりますが、
フランス語の原文でこの言葉を探すことは出来ませんでした。
実際にミラボーの名言だったしても、
フランス語圏ではあまり知られてないと言えるでしょう。
名言の内容としては、
恋愛において適度な距離感は情熱を高めるが、
長い間会えないと愛情は冷めてしまうという意味。
人間関係の心理を鋭く捉えた言葉と言えます。