「俗なる事柄では、“核”を得るために“殻”を保存し、核を食べ終えれば殻は捨てられる。
神聖な事柄では、“殻”自体が“核”と同じ価値を持つようになり、たとえ核がしおれてしまっても殻はその価値を失わず、新たな核がそのために用意されるのである。」
「能力が乏しい者ほど、うぬぼれが強い。」
「民族の自由とは何か。それは、歴史の踏みならされた道に沿って、自らの能力を育てるという、民衆の内なる自由にほかならない。」
アハド・ハアムは、ウクライナ出身のヘブライ語著作家・社会哲学者であり、「精神的シオニズム」の中心人物として知られています。
本名はアッシャー・ツヴィ・グンスベルクで、「アハド・ハアム」はヘブライ語で「民の一人」を意味します。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、東欧ユダヤ人社会の啓蒙と近代化を目指す文筆活動を展開しました。
彼は、ユダヤ人国家の建設は単なる政治的な独立ではなく、「ユダヤ文化の中心」を築くこと、つまり精神的・倫理的再生こそが重要だと説きました。
ヘブライ語復興運動やユダヤ思想の発展にも強い影響を与えました。