UFCのヌルマゴメドフの入場曲の歌詞の感想-ДАГЕСТАН(ダゲスタン)-

東ヨーロッパ

UFCを代表する現在無敗の選手であるヌルマゴメドフの入場曲ДАГЕСТАН(ダゲスタン)を聴きました。歌詞の内容を知るとダゲスタンの歴史的背景を垣間見れる内容になっており、ДАГЕСТАН(ダゲスタン)を背に入場しながらヌルマゴメドフはさらに気を高めているようにも感じます。

※2019年12月19日に公開した記事ですが、一部修正をし追記を行い2020年1月7日に再度公開しました。

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ДАГЕСТАН(ダゲスタン)の作成者に関して

ヌルマゴメドフのお馴染みの入場曲ДАГЕСТАН(ダゲスタン)はremixバージョンでSabine Korsが歌い、Timaroというアーティストがフューチャリングでラップの部分を担当している曲です。まずはДАГЕСТАН(ダゲスタン)を作った人物に関して見ていきましょう。次の項では早速歌詞を訳したものをご紹介します。

Sabine Kors

本名はСабина Саидова(Sabina Saidova)と言います。1989年にダゲスタンで生まれたアーティストです。大学に入学し新入生の時に学祭でДАГЕСТАН(ダゲスタン)を作り演奏しました。Sabine Korsの故郷を歌った曲であり聞くものに強く共感を与え、ダゲスタン共和国だけではなく、反響はロシア全土にまで及びました。

2009年にダゲスタン共和国でヒットしたДАГЕСТАН(ダゲスタン)は、UFCのスター選手であるヌルマゴメドフの入場曲に使用されるようになり世界中に知れ渡ることになります。

2015年にはニューヨークに移りAngel’s Wingsという作品を、2018年にはNever Saidという作品などをリリースしました。現在はブルックリンに住みサーティストとして活躍の場を広げています。Sabine Korsは自身のレーベルCaspian Recordsで音楽をリリースし続けています。

ДАГЕСТАН(ダゲスタン)

一通り自身で訳しながら聴いてみましたが、何かダゲスタン共和国のオーラのようなものを感じる歌詞でした。著作権の年数の点から、自身が翻訳したのものを作者に無断で掲載することは出来ないため、私の感想のみここで書いていきます。

ДАГЕСТАН(ダゲスタン)のイントロダクションでは穏やかでどこか悲しげな音色のピアノとSabine Korsのハミングが流れてきます。そして美しく畳みかけるような最初のヴァースが始まります。最初のヴァースの歌詞ではダゲスタンの平和、静けさ、山々など自然の素晴らしさを連想させてくれるようでした。

そして最初のヴァースの最後の部分では、そんないつもの生活の中に何気ないひと時に幸福を感じるようなことを思わせるようなフレーズが出てくるように私には見えました。コーラスの部分ではより総括的にダゲスタンへの想いが語られいるようです。

2番のヴァースでは生命の息吹や風や星などにスポットが当たり、ふと街などの身近な景色に視点が戻り、1番のヴァースと同様のフレーズで最後を締めくくります。そして先ほどと同様のコーラスが訪れより作品の世界に引き込まれていくようでした。

コーラスが終わるとTimaroのラップが始まります。ダゲスタンのこれまでの歴史を語るような力強く勇壮なパートになります。そしてダゲスタンとリフレインしながらダゲスタンの人々の視点を表現している様な熱さを感じせてくれるパートに突入します。このパートの歌詞からはラスール・ガムザートフの考え方を個人的に多い出させられました。

そして時の変化とともに流れていくダケスタンの景色が浮かび上がってくるように迫ってくるラップとなっています。最後のコーラスではこちらに投げかけてくるようにSabine Korsが歌い上げてきて作品の幕が閉じます。たった数分の間にさまざまな情景が浮かぶドラマティックでスぺクタルな作品に感じました。

分からなかった言葉を調べてみた

比較的歌詞は分かり易い言葉を使用しているためある程度は調べなくても読んでいくことが出来ました。ただムリード、アザーンという言葉を良く知らなかったため、そちらの2点に関して調べてみました。

1.ムリード-中央アジアではスーフィズムの導師のような存在をイシャーンと言い、信徒のことをムリードと言います。イシャーン達はロシアの植民地支配に対して抵抗運動を行っていた歴史があります。

2.アザーン-イスラム教における礼拝であるサラートへの呼び掛ける行為のことを言います。キリスト教では鐘を鳴らしたりユダヤ教ではラッパを吹きますが、イスラム教では肉声で行います。

ДАГЕСТАН(ダゲスタン)は荘厳さと歴史的背景を感じる

Sabine Korsのパートはダゲスタンでの朝昼晩の景色に荘厳さが感じられ、Timaroのパートではダゲスタンが歩んできた歴史を垣間見ること出来ます。以前ダゲスタンの詩人であるラスール・ガムザートフを通して、ダゲスタンとはどのような場所なのかを知りました。

ラスール・ガムザートフはダゲスタンを代表するような人物であり、ДАГЕСТАН(ダゲスタン)の歌詞の中にあるダイヤモンドのくだりなどを始め所々に彼が言っていたことがこの歌詞にも受け継がれているようでした。ヌルマゴメドフの登場時に何の気もなしにこの曲を聴いていたのですが、このような内容が歌われていたことに奥深さを感じます。

自然豊かなダゲスタン、その一方で争いに巻き込まれていた地、そして今ダゲスタンに所縁のあるものはどう生きていくか、そのような事がこの歌詞には詰まっているように感じます。このようなメッセージ性のある曲を背にヌルマゴメドフは戦いに臨んでいたかと思うと、彼の直接的な強さだけではなく、内から来る強さも兼ね備えた人物であることが窺えました。

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