東ヨーロッパの物の怪?ドモボーイとは

東ヨーロッパ

以前ロシアの方と日本の物の怪である座敷童の話をした時に、ロシアにもドモボーイという存在がいるという話になりました。そこで聞いた話を元にドモボーイとはどのようなものなのかに関してまとめていきます。どうやら座敷童同様に家に住みつく存在のようです。

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東ヨーロッパで語られる超常なる存在

東ヨーロッパで物の怪のような存在と言うと不死身のコシチェイ、バーバ・ヤーガ、モローズ爺などが有名です。東ヨーロッパで代表されるものには、どれも老人タイプの超常なる存在が多いイメージがあります。私がロシアの方と話した時に初めてドモボーイという存在を知ったのですが、どうやら精霊のようです。

スラブの神話に登場する精霊

スラブの神話にはレーシー、ボジャノーイ、ルサールカ、そして今回クローズアップするドモボーイなどの精霊が登場します。前述の不死身のコシチェイなどの昔話として伝わっている存在というよりは、民間信仰などを通して自然や生活する上での起こる現象にちなんだ精霊といえるようです。

家の精霊ドモボーイ

ルックスは髭を蓄えた小さな老人の姿をしており、非常に毛深く、角や尻尾があることもあるそうです。毛の色が白もしくは灰色であることも特徴の一つと言われています。どの家にも住み着いており、きちんと敬意を払っていれば、その家に富みと幸福をもたらす存在とされているようです。

ドモボーイ達は以前は天国に住んでいたが、ある神が天地を想像した時に地上へ落とされてしまったそうです。ドモボーイ達を含め様々な存在が地上に落とされて、その中で人間の住む家の中に落ちたもの達が、ドモボーイとなったと言われています。

地下室や暖炉の下、玄関、家畜小屋など様々な所にいます。家へ侵入する悪い存在を亡き者にしてくれたり、家畜の面倒を見てくれたりもする守り神のような側面を持ちます。ただドモボーイを家族が起こらせてしまった場合には、火事を起こしたり、好まない家畜を餓死させたりすることもあります。頼もしい存在でもありますが、怒らせると怖い存在です。

姿を見ると、、

人間がドモボーイの姿を見ることは非常に珍しく、見てしまうと不幸になってしまうと言われています。また興味深い点は人々はドモボーイとは呼ばずに、デドゥシュカデドゥコ(おじいさん)、チェロヴィク(あの人)など抽象的な言葉を使用しなくてはいけないようです。

未来を知らせてくれる

ドモボーイの鳴き声を聞こえると、家族の内の誰かがもうじき亡くなるということを示唆しています。夜中にドモボーイの身体らに触れた時は、温かいと感じれば幸運が訪れるのですが、冷たいと感じた場合は不運が訪れるとも言われているようです。

また未来に関して不思議な示唆の仕方もあり、寝ている時にドモボーイに締め付けられた時、吉兆を尋ねると返答があれば幸運、返答無しなら不運になるという話があります。仮に何も尋ねない場合はどのようなことが訪れるのでしょうか。

家に住み着く存在

ここまでドモボーイに関してまとめてきましたが、日本の座敷童とは似ているようで細かい設定は違うようです。座敷童の場合は子供であり、見ると幸運になり、どの家にいるわけではありません。また家を去る場合に限り、家が没落するというスタイルです。

東ヨーロッパでは老人、日本では子供という違いも興味深いですし、ドモボーイに関しては就寝中でのやり取りなど細かい設定まであると言えるでしょう。ドモボーイにより近い存在では、スコットランドや北イングランドに伝わるブラウニーがいます。

ブラウニーは文字通り毛が茶色であり、地域によるルックスが異なることが面白いです。他にもドモボーイのような存在が様々地域にいるのでしょうか。さらにその場合どのような違いがあるのか非常に興味深いと思いました。

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